医薬品の分類の違い、分かりますか:「第一類医薬品」「第二類医薬品」「第三類医薬品」とは?
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薬局に行くと、「薬剤師が不在のため第1類医薬品は販売できません」と書かれているのを見たことはありませんか?

 

医薬品が、「第一類医薬品」「第二類医薬品」「第三類医薬品」の3つに分かれることは知っていても、どうやって分かれるのかよくわからない人が多いと思います。

 

実は「薬の効き目」ではなく、「医薬品に含まれる成分のリスク程度」によって分けられているのです。

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2009年の薬事法改正があって、一般用医薬品は主に消費者に対する情報提供の必要性の程度によって、第一類、第二類、第三類の3種類に分けられることになりました。

 

最近では、一般用医薬品のことを「OTC医薬品」と呼ぶようになってきています。これは、英語の「Over The Counter(オーバー・ザ・カウンター)」の略称で、対面販売で薬を購入することを意味しています。

 

第一類医薬品、第二類医薬品、第三類医薬品の違いとは?

 

基本的には、医薬品に含まれる成分のリスク程度によって分けられています。

 

<第一類医薬品>(特にリスクが高い)

 

第1類医薬品は、副作用相互作用などの項目で安全性上、特に注意を要する医薬品です。薬剤師が直接、書面を使った情報提供をすることが義務づけられています。

店舗においては、薬剤師の説明を聞かずに購入することがないよう陳列にも工夫がされています。よく「この空箱をもってレジにお並び下さい」とか、書いてあるのを見かけるのがソレです。

 

<第二類医薬品>(リスクが比較的高い)

 

第2類医薬品は、副作用、相互作用などの項目で安全性上、注意を要するものとされています。薬剤師または登録販売者が対応して、販売者への説明は努力義務が課せられています。

 

第2類の「2」の部分が〇や□で囲まれているのは「指定第2類医薬品」と言って、「第2類医薬品」の中でもより注意が必要なものになります。

 

<第三類医薬品>(リスクが比較的低い)

 

第3類医薬品は、副作用や相互作用の観点から判断した際、第1類医薬品や第2類医薬品に該当しない医薬品です。薬剤師または登録販売者が対応して、販売者への説明については規定はありません。

 

第一類医薬品、第二類医薬品、第三類医薬品の例

<第一類医薬品>

 

誰もが知ってるのは、鎮痛剤の「ロキソニンS」だと思います。今までは、病院でしか処方されなかったのが薬局でも買えるようになったと、かなり話題に上がりましたよね。

 

他には、腟カンジダの症状を改善する治療薬「フェミニーナ 膣カンジダ錠」や口唇ヘルペスの再発治療薬の「アクチビア軟膏」などがあります。

 

意外なところでは、毛髪剤の「リアップX5」があります。通常の育毛剤は医薬部外品ですが、「育毛」ではなく「発毛」効果があるということで、リアップは第一類医薬品となっています。

 

<第二類医薬品>

 

花粉の時期に大活躍する、「アレジオン20」「エスタック鼻炎ソフトニスキャップ」や胃腸薬の「ガストール錠」などがあります。

第②類医薬品としては、風邪薬の「エスタックイブシリーズ」や一時的な不眠症状の緩和に効果を表す「ドリエル」などがあります。sakuraが愛用している、口内炎の薬の「ケナログ口腔用軟膏」もこれに含まれています。

 

<第三類医薬品>

 

シミ・そばかすを治療する「ハイチオールC」や鎮痛消炎効果のある「サロンパス」などが挙げられます。

ただ同じ鎮痛消炎効果のあるサロンパスでも「サロンパスEX」は第二類医薬品に入るので、その都度パッケージで確認する必要があります。

 

「リスクが高い」=「効果がある」

 

とは必ずしも言えないので、副作用があることもしっかり理解したうえで、薬を選ぶ必要があります。

 

心配な時は、薬剤師さんに相談するのが一番ですよね。